フェリチンと鬱症状の関係性〜なぜうつになるの?〜

血液内の鉄分量を調整する働きを持つフェリチン

血液の赤い色素であるヘモグロビンは、全身に酸素を運ぶ働きをしています。
そのため、ヘモグロビンが足りなくなると、身体の至る所が酸欠状態になり、貧血の症状が出ます。
生命維持活動に必要な酸素を送り届けるという重要な働きをしているヘモグロビンですが、ヘモグロビンが十分な役割を果たすためには、フェリチンのサポートが欠かせません。
と言うのも、ヘモグロビンを作るためには鉄が不可欠であり、フェリチンはその内部に貯蔵している鉄を供給することで血中の鉄分量を調整し、ヘモグロビンの生成を助けているからです。
つまり、フェリチンが不足するということは、血液中の鉄分が不足していても、それを補うことができない状態なのですから、様々な問題が出てくるわけです。

 

鉄の欠乏は脳の酸欠を引き起こす

フェリチンが不足すると、ヘモグロビンが不足しても、その生成を手助けすることができなくなります。
つまり、血液が運べる酸素の量が減るということです。
血液検査でヘモグロビンの量としては正常値に収まっている場合でも、マイナスに傾いたときすぐに鉄分を補って新しいヘモグロビンを作ることができず、少なくとも一時的なヘモグロビン不足により、全身への酸素供給量が低下することになります。
特に、活動のために多くの酸素を必要とする脳へのダメージは大きく、酸欠の時間が長引くと、大きな影響が出ることになります。

 

フェリチン不足がこころの病を引き起こす

ヘモグロビンが基準値を下回るいわば貧血の状態に陥ってしまうと、食べ物やサプリで鉄分を補給しても、摂った鉄分すべてヘモグロビンの生成に回されてしまうため、貯蔵に回らなくなり、フェリチン自体が減ってしまいます。
そのような状態になると、内部に鉄を含むフェリチンが本来存在するはずの場所、例えば心臓や肝臓のような臓器や粘膜、細胞などにも重大な影響が出るようになります。
脳の中にあるセロトニンやノル・アドレナリンといった神経伝達物質もその中の1つで、フェリチン不足によって、正常には生成されなくなってしまいます。
また、神経伝達物質が正しく働くためには、十分な酸素が必要であるため、イライラ感やうつなどもフェリチン不足が引き起こしている可能性があるのです。