フェリチン不足で起こる詳しい症状〜基準値より高値の場合〜

フェリチンの役割

フェリチンは、その内部に鉄を貯蔵することができる、肝臓や脾臓、心臓などの臓器や骨髄、粘膜などに存在するタンパク質の一種です。
血液中に鉄が足りなくなったときに貯蔵してある鉄を血液へと送り込むことができるように、常に血清鉄を細胞内に貯め込んでおく貯蔵庫のような役割をしています。
ですから、フェリチンが少ないということは、血清鉄が少ないということでもありますから、最終的にはヘモグロビンの量も減るため、最近ではフェリチン不足=隠れ貧血であり、鉄欠乏性貧血の発端はフェリチン不足であるとも言われています。

 

フェリチンの値は高ければよいというものではない!

フェリチンが低値の場合は鉄欠乏性貧血につながるため、貧血が気になる人は、フェリチンの値が高いと安心するかもしれません。
しかし、どのような検査であっても、基準値というものがあり、低ければ低いほどよいとか、逆に高ければ高い方がよいというものではありません。

 

フェリチンの基準値は、医療機関や測定の方法によって異なりますが、

  • 男性の場合は20〜280ng/ml
  • 女性の場合は5〜157ng/ml

程度と考えておくとよいでしょう。
この基準よりも低い場合には、鉄欠乏性貧血が疑われるのですが、実は、低い値よりも、逆に高い値が出たときの方がもっと重篤な病気であるサインと考えられます。
というのも、フェリチンは悪性腫瘍のスクリーニングに用いられる検査項目だからです。

 

フェリチン高値で疑われる重篤な病気とは?

フェリチンは、白血病や骨髄腫など造血系の腫瘍の場合には高値が出る確率が高く、他にも肝臓がんや膵臓がん、肺がん、卵巣がんなどの場合にも高値を示します。
そのため、フェリチンの値だけでは部位を特定することはできませんが、高値が出た際には、全身のどこかにがんが潜んでいる確率が高いということが言えるのです。

 

しかし、がん以外にもヘモクロマトーシスやヘモジデローシス、心筋梗塞、再生不良性貧血などの場合にも高値を示すため、フェリチンが高値の場合には、併せて腫瘍マーカーを行い、悪性腫瘍であるかどうか、もし悪性腫瘍ならば部位はどこなのか等の検査も行います。

 

ただし、悪性腫瘍によるフェリチン高値は異常なほど高い数値になるため、わずかに高いという程度であれば、肥満や脂肪肝、睡眠時無呼吸症候群による低酸素状態が原因となっている場合もあります。